ATHLETES' CORE

ゴールボール

ATHLETES' CORE

静寂の中での音の騙し合いと俊敏な身のこなし

ゴールボールとは、アイシェードをつけた目の見えない状態で鈴の入ったボールを転がすように投げ合い、ゴールに入った得点を競う競技。
視覚以外のすべての感覚を頼りに、味方とコミュニケーションを取りながらプレーする。
わざと音を出したり出さなかったりと、騙し合いともいえる駆け引きは、見えない中でゴールを狙う投球技術と同様に大事な戦略である。
チームによって戦い方は千差万別。相手の次の一手を予測しながら、いかにそれを上回るプレーを展開するかが鍵となる。
ピンと張り詰めた静寂の中で行われる激しい攻防は、まるでボールが見えているかのようだ。

コレだけは覚えておきたい!観戦ルールブック

  • ゴールボールとは

    ゴールボールとは、アイシェードをつけて鈴の入ったボールを転がすように投げ合い、得点を競う競技。
    男子と女子があり、バレーボールと同じ広さのコートを使用して3対3でプレーする。
    チームエリア内で投球し、チームエリアとニュートラルエリアの床にボールが接してからゴールラインを越えて初めて1点が入る。
    試合は前後半各12分で行い、最終的に得点数が多いチームの勝利となる。


     ●得点の入る正しい投球







     
  • ゴールボールのルール

    アイシェードをつけて鈴の入ったボールをゴールめがけて転がすように投げ合い、1ゴール1点で最終的な得点を競う。
    コートはバレーボールと同じ広さで、大きく3つのエリアに分けられている。
    ゲーム開始時の先攻・後攻はコイントスで決定し、その後はボールを持った時点でそのチームが攻撃に転じる。

    ●コート
    広さはバレーボールのコートと同じで、両端に高さ1.3mのゴールがコート幅いっぱいに設置されている。
    コートの全てのラインの下には太さ3mmの紐が張ってあり、選手がその凹凸に触れることで自分の位置や方向を把握できるようになっている。






    ●用具




    【競技時間について】
    試合は前半後半、各12分の計24分。ハーフタイムは3分。
    24分間のレギュラータイムが同点で終了した場合には、前後半各3分の延長戦を行う。
    延長戦はゴールデンゴール方式で、どちらかが得点した時点でそのチームの勝利となる。
    延長戦でいずれも得点がなかった場合には、サッカーのPKに似た、1対1で投げ合うエクストラスローを全員で行い、決着をつける。




    ●タイムアウト
    チームタイムアウトは1回45秒で、レギュラータイム中に4回まで取ることができる。
    4回取る場合は、1回以上を前半で使わなければならず、前半で取らなかった場合、後半だけでは3回しか使うことができない。













    【攻撃について】
    攻撃側のチームは、相手チームの選手と選手の間や、ゴールポスト際を狙って投球する。
    投げたボールがチームエリア、ニュートラルエリアの両方の床に接してからゴールに入って初めて得点になる。
    投球は、ボールに縦の回転をかけたり、床に叩きつけることで、相手の守備を飛び越えたゴールを狙うほか、
    相手を横に揺さぶるように助走と角度を変えて投球したり、カーブやシュートなどの様々な変化球を駆使して相手のディフェンスを崩し、ゴールを狙う。








    【守備について】
    守備側のチームは、相手の保持するボールの場所を察知・予測して、
    メンバー同士で互いのポジションを確認しながら、身体全体を使って
    ゴールを守る。守備側の選手は、ボールに触れてから10秒以内に
    センターラインを越えるようにボールを投げ返さなければならない。
    ボールをはじいてしまうと、確保して返球するまでに時間が
    かかってしまうため、選手はボールを「止める」守備を意識してプレーする。



    【ペナルティスローについて】 
    主に以下のような反則行為があった場合に、相手チームにペナルティスローが与えられる。
    ペナルティスローでは、相手チームが投球を行う際、反則をした選手が1人でゴールを守らなければならない。




    ●ハイボール
    投げたボールが、チームエリアの床に触れなかった場合。

    ●ロングボール
    投げたボールが、チームエリアの床には触れたが、
    ニュートラルエリアの床に触れなかった場合。

    ●ショートボール
    投げたボールが、相手のチームエリアに届かなかった場合。





    ●アイシェード
    審判の許可なくアイシェードに触れた場合。 

    ●ノイズ(※)
    投球者が投球姿勢に入った瞬間以降に、投球者を含めた攻撃側のチームが守備側の不利になるような音を出した場合。

    ●10セカンズ(※)
    投球されたボールに守備側の選手が初めて触れた時点から、投げ返してセンターラインを越えるまでに10秒以上かかってしまった場合。

    ●イリーガルコーチング(※)
    タイムアウトとハーフタイム、及びラインアウトなどのブレイク中以外に、ベンチにいるコーチや選手などがコート内の選手に指示をした場合。

    ※…個人ではなくチームのファールとなり、ゴールを守る選手を相手チームが指名することができる。
    但しノイズを特定できる場合は個人のファールとなるため、他の反則と同様に、反則をした選手がゴールを守る。




    【その他の違反について】
    主に以下のような違反があった場合には、ボールの所有権が相手チームへ移る。

    ●ボールオーバー
    守備により跳ね返ったボールがセンターラインを越えた場合、もしくはニュートラルエリアのサイドラインを越えてコート外に出た場合。

    ●パスアウト
    ゲーム中、味方にパスしたボールがサイドラインから外へ出た場合。

    ●プリマチュアスロー
    審判の「プレー!」のコールがかかる前に投球した場合。
     
  • ゴールボールのクラス分け

    国際大会には、障がいのクラス分けの検査を受け、B1からB3のクラスに該当した選手が出場することができる。
    ゴールボールでは、アイシェードを着用することで選手の公平を規しているので、そこでわけられたクラスに関わらずチームを編成する。




     

監修:一般社団法人 日本ゴールボール協会

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